今日も安産で良かった!

産婆(助産師)歴20年の私ですが、今日も4人の新しい命に出会えた。

ひと月に100人近くは生まれる産院なので今日もひっきりなしに電話が鳴り響いた。「陣痛が始まった」「破水かもしれない」と緊張している姿が声のトーンから伝わってくる。「一度診察させて頂きますのでお気をつけていらしてくださいね。」と声をかけて電話を切る。数十分後に到着されLDR(陣痛・分娩・回復室)へと誘導し内診とCTG(胎児の健康状態の観察モニター)を行う。

コロナウイルス感染症対策のため、産院に到着後は入院が決まるまではお一人で入室して頂き、入院が決定したらご主人の立ち会いをお願いするという仕組みだ。極力外部との交流を絶ち面会制限も厳しくさせて頂き、母児から感染のリスクを少しでも絶っているのだ。

初めての出産の方は、一般的に陣痛が始まってから生まれるまでは12時間以上かかるものだが、経産婦さんは上の子が産道を通って来たことによって既に通りやすくなっており、あっという間の出産になることが多い。今回は初産婦さんの出産の途中に経産婦さんが入院してきたがほぼ同時刻の出産となり、医師と助産師が連携しての出産介助となった。

陣痛は本当に苦しくて辛いことのように思えるけど、我が子を産んで抱きかかえる時に瞬時に幸せに包まれる。辛く思えた出産も成し遂げた達成感でほんとに素晴らしい表情に出会えるのだ。助産師という仕事に誇りを感じる瞬間でもある。

今日も元気な男の子・女の子の赤ちゃんが無事に生まれたことに感謝したいと思う。お誕生おめでとう。そしてこの瞬間をありがとう。